こぶ、名人が加工を断った一品

こんにちは。

屋久杉マイスターの樹行です。

屋久杉の「こぶ」ってご存じですか。

泡こぶ、こぶ等、呼び方がありますが、木の側面にできる膨らんだ部分を表しています。

屋久杉愛好家の中でも、この「こぶ」の魅力にはまり、コレクターになる方はたくさんいるかと思います。

私もその一人です。

30年程前に手に入れた大きな「こぶ」。

本体の幹とこぶが一緒になっている土埋木が多いのですが、これは見るからに力強い「こぶ」のみ。

それも、一番上の「天頂こぶ」。樹脂もぎっしりしていて、何とも魅力的。

早速、知り合いの著名な屋久杉工芸家に送り、作品をお願いしたところ、待てど暮らせど返事が来ない。

何か月かして「どんな作品か決まりましたか?」と聞くと、

「ずっと考えているんだが、見れば見るほど、このままの形が一番美しいと思えてくる。このままにしておきなさい。」

と、手を入れずに戻ってきました。

自然が作り出す表情、これが「こぶ」の魅力ですよね。もう新たには手に入らない屋久杉。

この「本物」の自然のパワーを、屋久杉工房から皆様にお送りいたします。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です